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書を捨てよ、ビデオ観よう。
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ワックス・ワーク パッケージワックス・ワーク
Waxwork
1988年
アメリカ映画

〔監督・脚本〕アンソニー・ヒコックス
〔製作〕スタファン・アーレンバーグ 〔製作総指揮〕マリオ・ソテラ/ウィリアム・J・キグリー
〔出演〕ザック・ギャリガン/デボラ・フォアマン/ミッチェル・ジョンソン/デビット・ワーナー




ワックス・ワーク パッケージ詳細

*** ストーリー&解説 ***

蝋人形館が舞台のホラー映画。

若者達が怪しい館に閉じ込められて次々と血祭りに上げられる定番の「館ホラー」だと思って観ていると椅子から落っこちそうになるので要注意だ。

まずおかしいことに、蝋人形館が近所の普通の住宅地に建っている

これでは全く恐怖感がない。

いやな予感。

賢明な人ならば、この時点で映画を観るのをやめているだろう。

というか賢明な人はこんな映画観ないんだろうけど。

さて、ほどなくして怪しげな館長が唐突にカットイン。

彼に招かれ館に入った主人公達は、展示室で蝋人形を鑑賞する。

この映画にでてくる蝋人形だが、蝋人形とは名ばかりでただの衣装を着た役者さんである

がんばってポーズをきめているが所詮は人間なので、プルプルと震えているのが見切れてしまう。

さて、ここで仲間の1人が唐突に、蝋人形の展示ブースの世界にボワンとワープする。

最初は何が起こったかとびっくりしたが、どうやら展示ブースは魔力によって異世界と通じているらしい。

この映画は基本的に、「蝋人形の世界へワープ → ひっそりと襲われる → 殺されて蝋人形の展示の一部になる」というややこしいシークエンスで構成されている。

この展開を被害者ごとにいちいち描いているので非常にテンポが悪い。

蝋人形の種類は、ミイラ、吸血鬼、狼人間、ゾンビにサド侯爵と、展示ブースごとにバラエティあふれるものだが、いかんせんテンポが悪いので、それらの良さを活かせていない。

まぁそんな具合で異世界で蝋人形に友達が襲われるのだが、展示室のにいる主人公は知る由もなく、飽きちゃったので普通に帰宅する。

しかし、友人達がいつまでたっても帰ってこないのを不審に思い独自に捜査を開始する主人公。

どうやら館長には秘密があると勘付き、知り合いのオジサンに蝋人形館のことを相談する。

すると、オジサンから新たなる真実が明らかになる。

「館長は、歴史上最も邪悪な18人の男達を蝋人形にして人を襲わせているんだ!」

なんでも悪人たちの遺品である装身具を使って黒魔術で蝋人形に魂を宿しているのだとか。

おいおい。サド侯爵はまだしも狼男や吸血鬼は現実の歴史には存在しないだろ!

そんな心配をよそに、オッサンの話はさらにエスカレート。

「襲われた人間は生贄となり、18体の蝋人形すべてが生贄を得ると、彼らは現実世界に復活する。館長は彼らを使って世界滅亡を企んでいるんだ。」

え?ちょっと、世界滅亡って、この映画そんなスケールの話なの?

このオッサンの与太話を信じた主人公とガールフレンドは館長の野望を打ち砕くべく、蝋人形館に舞い戻る。

ところが、瞬く間にガールフレンドが展示ブースにワープしてしまい、サド侯爵によって調教され絶対絶命のピンチ。

助けに来た主人公よりも、サド侯爵のムチがの方がいいのよとすっかりドMになってしまう。

すると主人公は「こんなの幻だ!しっかり気を保てば平気なんだ!」と突然の無敵宣言。

弾丸や剣をものともせず、サド侯爵のからガールフレンドを奪還する。

だが安心したのも束の間。ボンクラな友人達がやって来てあっという間に生贄にされ、蝋人形たちは復活するのだった…。

次々と蘇る歴史上の邪悪なる男達・・・なかには明らかにモンスターや宇宙人みたいなヤツもいるが・・・まぁ見なかったことにしよう。

そんな絶望的な状況の中、もうダメかと思ったところでオジサンが助けに駆けつける。

しかも助っ人として大勢のジジイを引き連れて…。

こうして大悪人軍団VSジジイ軍団 という、盛り上がりきらない大合戦シーンへと突入する。

個人的には、主人公の家の執事と蝋人形館の執事が戦う「執事VS執事」というどーてもいいシーンがあったのには心打たれた。

こうしてグダグダ闘っているうちに、最後は火災で蝋人形館(の模型)がポワッと爆発。

大悪人軍団とジジイ軍団は建物の下敷きになって全員死亡。主人公とガールフレンドだけが生き残る。

ジジイにも勝てないような大悪人軍団を使って、館長はいったいどのように世界を滅ぼすつもりだったのか?

観客のモヤモヤ感とともに、すべては瓦礫の下敷きになってしまって映画は終わる。


▲平和な住宅街。それほど不気味でもない蝋人形館。どこ向いてるかわからない館長。


 

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ネタバレ、下品な表現があります。
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