書を捨てよ、ビデオ観よう。
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鋼鉄の報酬/殺人兵器サンダーアーム
The Glove
1979年
アメリカ映画
〔監督〕ロス・ハーゲン
〔製作〕ジュリアン・ロフマン
〔出演〕ジョン・サクソン/ロージー・グリーア/ジョアンナ・キャシディ/キーナン・ウィン
*** ストーリー&解説 ***
なんかカッチョイイ邦題とイカしたジャケット、そしてパッケージ裏のあらすじをうのみにして観はじめたが、この手の映画のパッケージを信用するのは禁物だということを改めて思い知らされた作品。
もちろんあらすじはデタラメ。
嘘・おおげさ・まぎらわしいので【】で書き直してみた。
あらすじ↓
恐るべき殺人兵器サンダーアーム!【→恐るべき?暴動鎮圧用の金属製グローブ!】
それを身につけたものは無限のパワーを持ち、【→それを身につけたものは、素手で殴るより強いパワーを持ち】
車をも一撃で破壊する究極の兵器だ!【→車をもヘコませる、そこそこのグローブだ!】
ひとりの凶悪犯が【→仮釈放中の囚人が】
脱獄しサンダーアームを盗み出した。【→保釈金逃れをしてグローブを盗み出した!】
人々はそのパワーの前に成すすべもなく次々と殺されてゆく。【→2、3人が、その力持ちの囚人によって、ひっそりと殺されてゆく。】
そしていま警察の命を受け、【→そしていま、警察が賞金首として公表し】
最強の男が凶悪犯に立ち向かった―!【賞金目当てに主人公が囚人に立ち向かった―!】
…とまぁこんな風にかなり誇大表現なので、実際に観てみると予想に反して地味な印象を持ってしまう。
そもそも、主役が地味である。
賞金稼ぎの初老の主人公は、離婚した妻への慰謝料の支払いに窮する苦労人だ。
知り合いにポーカーでカモにされたりと本当に可哀そうなお方である。
この主人公に立ちはだかる、敵役もまた地味。
力持ちの黒人で、自分をハメた人を2、3人殺すだけ。
殺し方もやっぱり地味で、例の鉄製グローブで丸腰の相手を闇討ちするというスタイルだ。
パッケージの印象に比べると、とにかく地味ぃーな映画だが、もともとは地味な渋い映画なのだ。
これは配給元の東映のハッタリを信じて期待してしまった自分が悪い。
さて、せっかくだから本作の一番の見どころを紹介しよう。
主人公がザコの賞金首の屋敷に忍び込むシーンでのこと。
人の気配を感じて、庭のプールを覗く主人公。
そこで唐突に、水着姿でフルートを吹くヒゲヅラのオッサンが登場…。
しかもその直後に、このオッサンがオカマキャラのゲイであることが判明する…なんすかその設定は?
このシーンは劇中で唯一、「地味」という以外で期待を裏切ったシーンかもしれない。
「横笛吹く水着姿のゲイなんて誰も見たくねーよ。どーせなら、水着美女出せよ。」
などとヤジを飛ばしたくなるが、僕のようなボンクラはこういうしょーもないシーンが観たかったりするもんだからホントにしょーもない
ちなみに主演は『燃えよドラゴン』のハンサム格闘家ジョン・サクソン。
この頃すでに、生えギワがかなり後退されてるご様子。
この薄毛のナイスミドルがいろいろ困ってる感じが、かなりイイ味をだしていて、映画の雰囲気にはピッタリである。
ラストシーンは主人公と娘が幸せそうにボートを漕いでいる姿で締めくくるという、極めて良心的な終わり方。
決して駄作ではないが、『殺人兵器サンダーアーム』のインパクトを期待して観た人は、さぞや肩すかしを食らったことだろう。
▲ちょっと長いけどオカマちゃんの大活躍を完全収録☆
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ネタバレ、下品な表現があります。
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