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エイリアンネーター
SHOCKING DARK

1989年
イタリア映画
90分

〔監督〕ヴィンセント・ドーン
〔編集〕ヴィンセント・ドーン
〔製作〕フランコ・ガウデンツィ 〔原案〕クライド・アンダーソン 〔脚本〕クライド・アンダーソン
〔撮影〕リカルド・グラセッティ 〔音楽〕カルロ・マリア・コルディオ
〔出演〕クリストファー・アーレンス/ヘイヴン・タイラー/ジャンカルロ・フィールド/トニー・ロンバルド/ドミニカ・クールソン/マッシモ・ヴァンニ

エイリアンネーター ビデオジャケット
 

『エイリアンネーター』・・・なんとやる気のないタイトルだろう。

しかも肝心の内容が、そのタイトルをまったく裏切らない「そのまんま」な映画なもんだから本当にやる気がないのである。

何が「まんま」かというと、ストーリーや演出が『エイリアン2』そのまんまなのである。


・施設にバケモノが発生して皆殺しにされる。
・そこを調査しに、主人公の女性、企業の人、傭兵が潜入する。
・生き残りの少女が救出される。
・バケモノの繭に閉じ込められた人がいて、お腹からバケモノが出てくる。
・生体センサーで大量のバケモノを感知するのに、どこにいるか見えないで焦る。
・女の人と少女が寝てるとバケモノが現れて襲われる。
・そこで2人は監視カメラに助けを求める。
・その映像を企業の人が見てたけど、秘密を隠ぺいするため無視する。
・女の人がスプリンクラーを作動させてみんなに知らせる。
・床が抜けて少女が落下し、バケモノに捕まってしまう。
・女の人が少女を助けにいく。
・自爆装置が作動した施設から脱出しようとする。

…と、わざわざ書くのもアホらしいくらいの「そのまんま」。

しかも、この「まんま」な物語の舞台が近未来の「水の都ヴェニス」ってことがさらなる脱力感を誘う。


だがしかし。だがしかし!

突如、ラストでタイムマシーンが登場するというまさかの展開が発生する!

タイムマシーンに乗った女性と少女は、タイムスリップして爆破を逃れる。

このあまりにもファンタスティックな脱出方法には思わず吹き出してしまった。


あまりのムチャな展開にハラハラしていると、企業が証拠隠滅のために送り込んだアンドロイドも一緒にタイムスリップしてて、こんどは現代のヴェニスを舞台に『ターミネーター』風味の追撃シーンが開始。

なるほどー、このアンドロイドが『エイリアンネーター』の「ネーター」担当なのね。

と、やっぱり「そのまんま」な展開に妙に安心してしまったものだから、人間って不思議である。


…その時、僕は直感した。

まさか、そう感じさせることに、監督の真意があったのではないか?

映画における模倣はいったい何をもたらすのか?安心感とは何か!?

そのミステリアスな思考の迷宮に、観客を陥れることこそが監督の狙いだったのだ!

タイムマシーンの唐突すぎる出現は、そのことを気付かせるカラクリというわけだ!

巨大化する現代のメディア社会に対し、監督が果敢に挑む姿がよぎった…!


…と、まったく意味のない深読みしてる間に、なんとなくネーター担当が倒されて映画は終わっていたのだった。


監督のヴィンセント・ドーンは、かの悪名高き『サンゲリア2』を、撮影中に倒れたルキオ・フルチの代理で監督し、とんでもない駄作に仕上げて世界中から大ブーイングを浴びた大バカ野郎として語り草になっている。

やっぱりコイツは本当に何も考えてないのだ。


エイリアンネーター
「こんなパクリ映画に出演するんじゃなかったぁ~!」


※1:ちなみにヴィンセント・ドーンは、サンゲリア2ではブルーノ・マッティの変名で監督している。

※2:サンゲリア2の代理監督がブルーノ・マッティ(ヴィンセント・ドーン)という説は一般的だが、同作の主演俳優が「撮影中、マッティの姿をセットで見たことなどない」と証言したらしく、そうなるとサンゲリア2の代理監督をしたのは一体誰なのか、という謎が残る。
事実はともかく、80年代に一般に配給された映画にもかかわらず「だれが監督なのかわからない」という普通なら考えられないような事態が発生してしまうB級映画の世界のとんでもなさを物語る貴重なエピソードと言える。


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ネタバレ、下品な表現があります。
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